えー、ウェブ系以外のスタートアップのためのレンタルサーバー選び。
サーバの選び方系の記事って世の中に溢れまくってるんですが、サーバーの機器も日進月歩でして、それに合わせた料金プラン(新しい機材使ってる)ところはやっぱりお得なので、今のおすすめを書きたいと思います。GMO系列嫌いって人も私の周り多いですけど、私自身は別にそうでもないので入り混じって紹介してます(サービスによって好き嫌いあります)。
でもそういう系の記事でレンタルサーバーはどうで、VPSはどうで、専用サーバはどうっていう説明は大体されてるのでその辺りの前提はバッサリカットで行きます。
そしてウェブ系以外の、と銘打ってますが、ウェブサービスを運用するならぶっちゃけ適当なIaaSかVPSがド本命です。専用サーバもめっちゃ値段こなれてますけど、ゲームサーバとかみたいなハードウェアのスペック絞り出したい系(特にネットワークI/Oは仮想化のオーバヘッドが大きい)以外はVPSでほとんどのケースでいまどき十分です。一応こっちのおすすめ出しておくと
- AWS(Amazon Web Service)
- さくらのクラウド / さくらのVPS
- VULTR
- Heroku
- Sqale
ってところですね。下二個はPaaSですけど、ウェブ系のスタートアップなら多分このへんから選ぶでしょう。希望があればこちらの選びかたも、また別にやります。
まず普通にコーポレートサイトやちょっとしたメディア(ブログに毛の生えたようなやつ)を運営したい(そしてサーバわかる人間いない)ということであれば、共用レンタルサーバー一択です。VPSとか管理できなくなって放り出すか、もしくは適当な管理で攻撃の踏み台にされるのがオチです。安い、簡単、メンテフリーと大変便利。
私も個人管理のVPS数台の他に、ちょっとしたブログなどを作る様の共用サーバも借りています。
- さくらのレンタルサーバ
(スタンダード以上)
- ドメインキング
- heteml
- Gehirn Web Service R2
他に定番のおすすめというとロリポップとXServerあたりは頻出です。ロリポップは格安サーバとして、XServerはアフィリエイターに人気のようです(私調べ)。
ロリポップは独自ドメイン用のメールサーバとしてはコスパがいい(特にコロリポ)と思いますし、XServerはバックアップ機能が魅力的です。
さくらのレンタルサーバ
さくらはスタンダードプラン以上でないとDB(MySQL)が使えません。想定した用途だと、WordpressなどのCMSを確実に導入することになるかと思いますが、DBが使えないのは致命的です。
実際、DBを使わないCMSもありますが、比較的玄人向けが多いですし、大規模に運用していくならメジャーどころのCMSの方が無難で、それらは大抵MySQLに対応しています。
さくらインターネットの有利な点は
- 容量が大きい所
- 回線速度が比較的安定している所
- ユーザが多いのでトラブった時の対応がネットに多い所
- PHPとMySQLが新しい
です。一方不利な点は
- プラン変更時にサーバ機器が変わるので一から設定しなおし
- FreeBSD系のOSであるなど、微妙にデファクトのレンタルサーバと構成が違うのでハマりやすい気がする
- メールアドレスのユーザ名部分が同じ時、全ドメインで共通のメールボックスになる
ドメインキング
GMOインターネットが手がけるレンタルサーバサービスで、初年度93円で使えるというのが目玉のサービスですね。
広告も比較的売っているので、知っている人も多いのではないでしょうか。
PHP/Perl/Python/MySQLと、ウェブサイトを作るのに必要なところはまぁ大体はある感じです。
基本的に「安さ」が大きいのと、GMOなのですぐに潰れることはないだろうというところで、私は「とりあえずサイトを置いておくか」的な案件の場合にたまにおすすめしています。
有利な点
- 安い(特に初年度)
- 同名のメールボックスがドメインごとに作れる
- FTPアカウントも作れる
不利な点
- コンパネがややこしい
- PHPが古い(5.3)
- やたらサーバが重い時がある(同居サイトによる当たり外れが大きい?)
heteml
ペパボが昔やっていたサーバーですが、GMOに買収されたので今は上述のドメインキングと運営の大本は一緒です。
月1500円と、ドメインキングよりはかなり高額ですが、内容的にはかなり充実しています。
転送量の目安もわかりやすいところに明言されているのが逆に安心で、中規模なポータルサイトの運営に以前使っていました。
有利な点
- MySQLのバージョンが新しくて(MySQL 5.6)、DBが100個も作れる
- コンパネがわかりやすい
- WebDAV/SVN/gitが使えて、(個人的に)微妙に嬉しい
- 容量がやたらでかい(256GB)
不利な点
- SSLが選択肢の余地がなく、しかも高い
- 転送量が比較的チェックさているので、大規模サイトを運用するには怖い
- 格安サーバーに比べると月額料金も高い
Gehirn Web Service R2
ゲヒルン株式会社という新進気鋭の会社が運営しているレンタルサーバです。
機能構成、サーバ構成がかなり最近のトレンドに乗っかっているところが最大の特徴で、セキュリティ的にもかなり配慮されていることが伺えて好印象。
有利な点
- サーバのメモリが潤沢なので軽い
- node.js、railsなど他で使いにくい新しい仕組みが使える
- データベースが世代バックアップを取られている(しかも15分毎)
- 権限を絞ったFTPSユーザ作成などセキュリティにも配慮
- シェル環境が標準で無駄に充実
不利な点
- 同価格帯に比べてHDD容量が小さい
- PHPが古い(patched 5.3でPHPは差し替えも難しい?)
- MySQLも古い(5.1)
- 非エンジニアにはちょっと難しい管理画面
総評
個人的なお勧めを言うと、容量の少なさと、エンジニア向けっぽい管理画面に目をつむれるなら、Gehirn Web Service R2がおすすめです。
何らかの事情で容量はほしいけど、プログラミング的なことはほぼ気にしない、ということであればさくらが良いと思います。比較的回線が太くて安定しているように思います。
お値段優先ならドメインキングでしょうか。管理画面はわかりにくいと思いますが、まぁそんなに頻繁に触るものでもないので一度最初にやればそこまで困りません。
hetemlはちょっと用途が特殊で、動画配信とかgit/svnとかその辺の付加機能に惹かれる人ぐらいしか訴求力が今ってあんまりないんじゃないかな・・。結構長く使っていて特にトラブルもないので実績でのせましたが、機能的にはお勧めしにくい・・。同価格帯だとX Serverもあって、こっちのほうがバックアップは世代バックアップでいい感じっぽいです。
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